JR東日本Suicaが2026年秋にコード決済対応!JR西日本Wesmo!は国際ブランド銀賞を受賞

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JR東日本とJR西日本が、モビリティ×決済の「次の当たり前」を作りに動いています。結論から言えば、JR東日本は2026年秋頃にモバイルSuicaへ「コード決済機能」を追加し、JR西日本は「Wesmo!」で“160万か所”で利用可能であり、国際的なデザイン評価(英・Brand Impact Awards銀賞)を獲得。両社は「移動×決済×地域」を一体でリデザインし、生活導線に密着したDXを前進させています。

JR東日本「Suica Renaissance」:交通系ICの新たな地平

2026年秋、モバイルSuicaがコード決済に対応

JR東日本は2024年12月10日、「Suica Renaissance」と題した大規模なアップデート計画を発表しました。その中でも、直近2026年秋頃に予定されているモバイルSuicaアプリへのコード決済機能の追加は、注目を集めています。

これまでSuicaは2万円という上限額があり、主に少額決済で利用されてきました。しかし、コード決済機能の追加により、この上限を超える高額な買い物にも対応できるようになります。さらに、家族や友人間での電子マネーの送受信機能、お得なクーポン機能、地域限定バリューの発行など、多彩な機能が追加される予定です。

センターサーバー化で実現する「当たり前を超える」体験

Suica Renaissanceの真髄は、チケットやSF(ストアードフェア)のバリューをセンターサーバーで管理する新しいプラットフォーム型システムへの移行です。

2028年度には、センターサーバー管理型の鉄道チケットの提供が開始されます。例えば、月額3,000円で大宮駅を起点とした全駅で運賃が50%割引になるサブスクリプション商品や、鉄道の日などの記念日やイベントでの買い物により配信される鉄道クーポンなど、これまでにない便利なサービスが登場します。

将来的には「ウォークスルー改札」「位置情報を活用した改札」の実現を目指しており、タッチせずに改札を通過できる体験が提供される予定です。また、事前チャージが不要な「あと払い」機能も検討されています。

エリア統合とシームレスな移動体験

2027年春頃には、首都圏(長野含む)、仙台、新潟、盛岡、青森、秋田のSuicaエリアが統合される予定です。これにより、例えば常磐線を上野から仙台まで、Suica1枚で利用できるようになります。

さらに、Suica未導入エリアでも「スマホ定期券(仮称)」が利用可能になり、将来的には位置情報を活用した改札の実現により、JR東日本全線でSuicaが利用できるようになることを目指しています。

訪日外国人向けサービスも充実

2025年3月には、海外からのお客様向けの「Welcome Suica Mobile」(iOS)サービスが開始されました。日本入国前にアプリのダウンロードやSFチャージが可能となり、空港から鉄道各線をシームレスに利用できます。

JR西日本「Wesmo!」:国際的に評価されたブランド戦略

イギリスの国際ブランド賞で銀賞を受賞

JR西日本が2025年5月からサービスを開始した新しい決済サービス「Wesmo!(ウェスモ!)」が、イギリスの権威ある「Brand Impact Awards 2025」のSilver Awards / Brand Strategy部門で銀賞を受賞したと、2025年10月15日に発表がありました。

Brand Impact Awardsは、10年以上にわたり世界最高のブランディングを称えているイギリス発のブランド賞です。2025年は過去最多の220を超えるエントリーがあり、専門家による審査委員会によって67のプロジェクトが選ばれました。その中でWesmo!は、「決済アプリから『移動・喜び・発見』の手段へと戦略を転換した点が非常に優れている」という評価を受けました。

「Moving is Value.」のコンセプト

2025年5月28日にサービス開始したWesmo!は、「Moving is Value.(全ての動きを価値にする)」というブランドコンセプトのもと、セイタロウデザインと共同でトータルブランディング&デザインを行いました。ロゴはWESTの「W」を擬人化したロゴマークを設計し、どこかへおでかけしたくなるようなワクワク感を有機的なラインで表現しています。

また、「Wesmo!」を名乗る西日本旅客鉄道株式会社のデジタルサービス「WESTER」の今後のブランド展開を想定したオリジナルフォント「WESTERX Sans」を開発し、コンセプトを体現した独自性の高さに加えて、スマホでの可読性や視認性を担保しています。

サービスの特徴と加盟店の拡大

Wesmo!は現在、10万人を超えるユーザーに利用されています。個人のお客様向けには、銀行口座からのチャージや会員同士の送金に対応し、幅広い世代の方々に気軽に利用できるサービスとなっています。J-WESTカードやICOCAと組み合わせて活用すれば、おトクなWESTERポイントを日常生活の様々な場面でためる、使うことができます。

お店や企業向けには、低コストで手軽にキャッシュレス決済が導入でき、売上金が最短翌日に受取可能となります。また、仕入れ先への支払い等にも使える企業間送金機能を無料で提供しています。

Wesmo!の加盟店は着実に増えており、西日本エリアを中心に様々な店舗で利用可能となっています。「ご鼠属」というつながりを生み出し、利用者だけでなく加盟店も盛り上げ、地域を活性化していくという、インフラ企業としての眼差しをクリエイティブに落とし込んでいます。

両社のDX戦略がもたらす未来

JR東日本のSuica RenaissanceとJR西日本のWesmo!は、それぞれ異なるアプローチで交通系決済サービスの進化を目指しています。

Suicaは「移動のデバイス」から「生活のデバイス」への転換を図り、交通、決済だけでなく、地域のお客様の様々な生活シーンで利用できるユニバーサルなサービスを目指しています。一方、Wesmo!は「Moving is Value.」のコンセプトのもと、優れたブランド戦略と使いやすいデザインで、地域経済の活性化に貢献しています。

両社の取り組みは、単なる決済手段の進化にとどまらず、地域社会全体の課題解決と価値創造を目指すものです。今後、これらのサービスがどのように発展し、私たちの生活をより便利で豊かなものにしていくのか、引き続き注目していきたいところです。


参考・出典

本記事は、以下の資料を基に作成しました。


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