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「タッチ乗車」とは？これまでのICカードとの3つの違い
「タッチ乗車」とは、Visaのタッチ決済やMastercard®コンタクトレス決済など、非接触決済機能を搭載したクレジットカード、デビットカード、プリペイドカード、あるいはそれらのカードを設定したスマートフォンを、駅の改札機やバスの運賃箱に設置された専用リーダーにタッチするだけで乗車できるサービスです。
従来の交通系ICカードと比べて、主に3つの大きなメリットがあります。
- チャージが不要：最大のメリットは、残高を気にする必要がなくなることでしょう。タッチ乗車は後払い（ポストペイ）方式が基本のため、ICカードのように事前に現金でチャージしておく手間が一切かかりません。改札前で残高不足に気づいて慌ててチャージ機に走る、といった経験は過去のものになります。
- カード1枚で完結する手軽さ：普段の買い物で使っているクレジットカードがそのまま乗車券代わりになるため、財布の中のカード枚数を減らすことができます。スマートフォンにカードを設定しておけば、財布を取り出す必要すらありません。
- 国内外の旅行者に優しい：これは、日本を訪れる外国人旅行者にとって特に大きな利点です。慣れない券売機で切符を買ったり、日本独自の交通系ICカードを発行したりすることなく、自国で普段から使っているタッチ決済対応のカードでスムーズに移動できます。もちろん、私たちが海外旅行をする際にも同様の利便性が期待できます。
全国150以上の交通機関へ！Mastercardのタッチ乗車と都営地下鉄の動向
この便利な「タッチ乗車」の普及は、決済サービスを提供する企業の取り組みによって加速しています。
Mastercardは全国150以上の交通機関に対応
Mastercardは、2025年9月8日の発表で、同社のタッチ決済による乗車サービスが、全国150以上の鉄道、バス、フェリーなどの交通機関で利用可能になったことを明らかにしました。これは昨年10月のサービス開始から急速に拡大した結果です。
この全国展開を記念し、同社は「#Mastercardタッチ乗車拡大記念キャンペーン」を実施しています。
- 期間：2025年9月8日(月) 12:00 ～ 2025年9月30日(火) 23:59
- 内容：期間中にMastercardのタッチ決済で乗車し、公式Xアカウント（@MastercardJP）をフォローした上で、ハッシュタグ「#Mastercardタッチ乗車」を付けて乗車の思い出を投稿すると、抽選で3,000名に2,000円分のデジタルギフト「giftee Cafe Box」が当たります。
- 対象カード：日本国内で発行された、タッチ決済に対応したすべてのMastercard（クレジット、デビット、プリペイド）です。
首都圏でも拡大！都営地下鉄は対応駅を55駅に倍増
首都圏の主要な交通網である都営地下鉄も、タッチ決済による乗車サービスの実証実験を拡大しています。
2025年9月8日、東京都交通局は三井住友カードなどが提供する公共交通向け決済プラットフォーム「stera transit」を活用し、9月10日から対応駅を従来の26駅から55駅に拡大すると発表しました。
これにより、都営浅草線では17駅、大江戸線では37駅でタッチ決済が利用可能となり、都営地下鉄全106駅の半数以上をカバーすることになります。さらに、2025年度中には全駅への拡大を予定しており、首都圏での移動が一層便利になることは間違いありません。
どうやって使うの？タッチ乗車の利用方法と注意点
利用方法は非常にシンプルです。
【利用ステップ】
- カードを確認：お手持ちのクレジットカード、デビットカード、プリペイドカードに、電波のようなマーク（リップルマーク）が付いているか確認します。これがタッチ決済対応の印です。
- 改札でタッチ：改札機にある専用リーダー（「クレジットカード」や各決済ブランドのロゴが表示されていることが多い）に、カードやカードを設定したスマートフォンをかざします。
- 乗車・降車：入場時と同じように、降車時も同じカード（または同じスマートフォン）をリーダーにかざします。
【利用上の注意点】
- 入場と出場は同じカードで：入場時に使ったカードと出場時に使うカードは、必ず同一のものである必要があります。別のカードを使うとエラーになるため注意しましょう。
- 割引対象外の可能性：定期券や割引制度は適用されない場合が多いので、必ず確認をしましょう。
- 一部未対応の駅：全ての駅の全ての改札機が対応しているわけではありません。利用前には、各交通事業者の公式サイトで対応駅を確認することをおすすめします。
まとめ：スマートな移動が当たり前になる未来へ
クレジットカードやスマートフォンによる「タッチ乗車」は、もはや一部の地域や路線だけの特別なサービスではありません。チャージの手間から解放され、国内外の誰もが日本国内でシームレスに移動できるこの仕組みは、私たちの生活をよりスマートで快適なものに変える大きな可能性を秘めています。
まずは一度、ご自身の財布の中にあるカードと、最寄りの交通機関の対応状況を確認してみてはいかがでしょうか。さらに関西にお住まいの方は、今回ご紹介できなかった「KANSAI MaaS」もチェックしてみてはいかがでしょうか。
参考・出典
本記事は、以下の資料を基に作成しました。
- mMastercard（https://www.mastercard.co.jp/ja-jp.html）：Mastercardタッチ乗車、全国150以上の交通機関で対応 \ 拡大記念キャンペーンを実施 /(2025年09月08日)（アクセス日：2025年09月09日）
https://www.mastercard.com/news/ap/ja-jp/newsroom/press-releases/ja-jp/2025/09/250908/ - 東京都交通局（https://www.kotsu.metro.tokyo.jp/）：令和7年9月10日からクレジットカード等のタッチ決済による乗車サービス（実証実験）を拡大します(2025年09月09日)（アクセス日：2025年09月09日）
https://www.kotsu.metro.tokyo.jp/pickup_information/news/subway/2025/sub_p_2025090812195_h.html
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