中国デジタル人民元取引額2.37兆ドル突破!米国・中国・EUと日本のCBDC戦略

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デジタル決済の普及が加速する中、各国の中央銀行デジタル通貨(CBDC)への取り組みが注目を集めています。しかし、その方向性は国によって大きく異なります。本記事では、米国・中国・EUの最新動向を整理し、日本のアプローチと比較します。

米国:CBDC開発を「禁止」する方針へ転換

米国は2022年1月、連邦準備制度理事会(FRB)がCBDCの利点と課題を検討するディスカッションペーパーを公表しました。しかし、2025年1月、トランプ大統領は大統領令により「CBDCの設立、発行、促進を禁止する」と明確に宣言しました。ホワイトハウスは、CBDCが「金融システムの安定性、個人のプライバシー、国家主権を脅かす」と説明しています。パウエルFRB議長も在任中はCBDCを発行しないと明言しており、米国は先進国の中でも際立った慎重姿勢を示しています。

中国:世界最大規模のパイロット運用を展開

対照的に、中国は「デジタル人民元(e-CNY)」の実用化で世界をリードしています。IMFの2025年11月の報告書によると、中国はe-CNYのパイロットを香港に拡大し、世界初の「高速決済システム(FPS)とCBDCの連携」を実現しました。さらに、WeChatペイやアリペイとの統合を進め、普及促進を図っています。

プライバシー面では「段階的KYC」を採用し、最も低いレベルでは電話番号のみで口座開設が可能な「管理された匿名性」を実現しています。

EU:「デジタルユーロ」準備フェーズに移行

欧州中央銀行(ECB)は2023年10月、デジタルユーロの「準備フェーズ」への移行を発表しました。2023年11月から2年間の準備期間を経て発行の可否を判断しました。その結果、2026年中に法整備が行えれば、2027年に試験運用が開始され、ユーロシステムは2029年中のデジタルユーロの初回発行に向けて準備が整うとのことです。ECBは「現金と同等のプライバシー保護」「オフライン決済機能」「基本利用の無料化」を設計方針として掲げています。ラガルド総裁は「デジタルユーロは現金と共存する」と強調しており、現金を補完する決済手段として位置づけられています。

日本:慎重な検討を継続、「二層構造」を想定

日本では2024年4月、CBDC関係府省庁・日本銀行連絡会議が「中間整理」を公表しました。日本のCBDCは「日本銀行と仲介機関による二層構造」が適当とされ、スマートフォンアプリやカードでの決済が想定されています。

検討の柱は5つです。

  1. 日本銀行と仲介機関の役割分担
  2. CBDCと他の決済手段との共存
  3. セキュリティとプライバシーの確保
  4. 法令面の対応
  5. コスト負担やクロスボーダー決済

重要なのは、この中間整理が「CBDCの導入を予断するものではない」という点です。導入判断には「国民的議論」が必要とされており、国民へのわかりやすい説明と幅広いステークホルダーの意見集約が求められています。

各国比較から見える日本の特徴

 

日本は米国のような明確な拒否姿勢はとらず、中国のような積極展開もしていません。EUと同様に「慎重かつ着実」なアプローチを採用しつつ、「国民的議論」を重視する点が特徴的です。

まとめ:CBDCは「導入ありき」ではない

世界のCBDC動向を見ると、各国が自国の事情に応じた異なる道を歩んでいることがわかります。日本においては、デジタル社会にふさわしい通貨のあり方について、メリット・デメリットを冷静に見極めながら議論を深めていくことが重要です。今後の動向に注目しましょう。


参考・出典

本記事は、以下の資料を基に作成しました。


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